マテリアルズ・インフォマティクスにおいて、所望の物性値を持つ材料の組合せを高速に探索することが求められています。しかし、材料の組合せ数は膨大であり、物性値の計算(評価)にも時間的・金銭的コストが掛かることが一般的です。ブラックボックス最適化では、出来るだけ少ない評価数で所望の組合せを得ることを目指します。一方で、物性値が高いほど良い訳でもなく、合成のしやすさも重要な指標になっています。そこで本研究では、モデルのパラメータをサンプリングする際に分散を調整することで、多様な材料の組合せを得る手法を提案しています。それにより、物性値の高い様々な組合せを得られることが示されました。
readD-Waveマシンの3世代間比較
2023年5月31日をもって、約5年間利用されてきたD-Wave 2000Qが廃止となりました。現在はD-Wave Advantage、そして2023-2024年に発売予定のD-Wave Advantage2のプロトタイプが利用可能です。本論文では、最大クリーク問題、最大カット問題を解くことにより、これら3世代のマシンの性能比較を行っています。その結果、最新のAdvantage2が、最適解に近い解を得られる確率において最も優れていることが分かりました。これはハードウェアグラフが密になり、マイナー埋め込みに必要なチェーンが少なくなったことが一因と考えられます。また、Advantage2では、比較的フェアサンプリングしていないことも分かりました。
readマイナー埋め込みとチェーン
マイナー埋め込み 量子アニーリングマシンであるD-Wave 2000Qでは、物理的な量子ビットはキメラグラフという独特な構造になっています。最適化問題を解く際には、図1のキメラグラフ上にマッピングを行う必要があります。 […]
readD-Waveマシンの限界を超える”大関法”
現状のD-Waveマシンでは、ハードウェア上に解きたい問題のグラフを埋め込む必要があります。このグラフが密になればなるほど、使用できる量子ビット数は少なくなってしまいます。問題をQUBO形式で表現する際、制約を罰金項で記述することがよくあります。しかし、罰金項は2次項であるため必然的にグラフは密になってしまい、使用できる量子ビット数を少なくしてしまいます。本論文では、このようなD-Waveマシンを使用する際に生じてしまう制限を解消する方法を紹介します。
read共通テストをD-Waveマシンで解こう!
現在の大学入試共通テストでは、マーク式問題が採用されています。記述式問題を取り入れることも検討されましたが、採点方法等の理由で取り下げられたことは記憶に新しいと思います。マーク式問題のデメリットは、分からない問題でも一定の確率で正解になってしまうことです。裏を返せば、問題文を見ることなく正解することも可能だということです。本記事では、D-Waveマシンを使って問題文を見ることなく共通テストを解いてみせましょう。
read量子アニーリングで渋滞を解消しよう!
現在使われている信号制御では、局所的にしか渋滞を解消できません。しかし、全体制御の計算量は指数関数的に増大してしまいます。そこで、本論文ではD-Wave2000Qを用いた全体制御手法を提案しています。また、局所制御と比べてどれだけ優位なのかを紹介しています。
read量子アニーリングで文章を正確に読んでみよう!
日本語の「高い」には、「価値がある」や「物理的に上にある」などの意味が存在します。このような単語は、同じ文脈に出てくる他の単語に依存して意味が決定します。従って、単語と単語の間には何かしらの関係があると考えられます。本論文では、単語間の関係性を量子アニーリングマシンに入力することで、単語の意味を正しく判別出来るのか検証します。
read量子アニーリングを用いた信号機最適化 – 国際学会AQC2022ポスター発表の解説
国際学会AQC2022で信号機最適化に関するポスター発表を行いました。本記事では、発表内容を日本語で解説します.
readボルツマン機械学習にD-Waveマシンを用いる(実践編part2)
本記事は、こちらの論文の再現実験を行ったものです。具体的には、D-Waveマシンを用いて、ランダムなイジング模型(SK模型)を学習出来るか検証します。前の記事では、D-Waveマシンを用いた手書き数字の生成・復元を行っています。
readボルツマン機械学習にD-Waveマシンを用いる(実践編part1)
本記事は、以下の論文の再現実験を行ったものです。具体的には、D-Waveマシンを用いた手書き数字の生成・復元を行います。この論文に関する詳しい解説は、記事「ボルツマン機械学習にD-Waveマシンを用いる」をご覧ください。
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