概要 記事「量子アニーリングマシンによる配送計画」で扱った論文では、CVRP(容量制約有りの配送計画問題)を量子アニーリングマシンと古典コンピュータを用いたハイブリッドな手法で解き、その性能を古典コンピュータと比較してい […]
read量子アニーリングでクラスタリングはうまくできるのか?
クラスタリングとは、教師無し学習の一つで、類似した特徴を持ったデータが同じグループに属するようにグループ分けすることを言います。主な手法にk-meansや階層型クラスタリングがありますが、これらは局所探索法であるため厳密解に到達する保証がありません。一方で、SAや遺伝的アルゴリズムのような大域的な探索手法では実行時間が長くなってしまいます。
そこで、本論文では高速に実行可能な量子アニーリングを利用します。まず、量子アニーリングマシンで計算可能な形でクラスタリングを定式化します。そして、それらの問題を解いた結果をk-meansと比較し、提案手法の利点と欠点について議論します。
量子アニーリングを用いた給食の献立提案(後半)-量子アニーリングソリューションコンテスト
2021/12/19に行われた量子アニーリングソリューションコンテストに、T-QARD-949として参加しました。こちらの記事は「量子アニーリングを用いた給食の献立提案(前半)-量子アニーリングソリューションコンテスト」の後半部になります。ソリューションの全体像については、前半の記事をお読みください。
read量子アニーリングによる配送計画
CVRP (容量制約有りの配送計画問題)は、積載容量に制約のある車両で効率よく荷物を配送することを目的とした問題です。CVRPは、NP困難な問題であり、顧客の数が増えると組合せも爆発的に増加するため、全探索を用いて最適解を求めるには限界があります。そのため、古典的な手法では近似解を求めるのが主流です。この論文では、CVRPを小さな問題に分割し、量子アニーリングマシンと古典コンピュータの両方を用いたハイブリッドな手法を用いて解きます。そして、解の質や計算時間について古典的な手法との比較、および量子アニーリングマシン(D-Wave 2000Q)の性能の評価を行っています。
read