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高林 泰成 の記事一覧

大関法に対する深層展開の適用

組合せ最適化問題の中には制約を持つ組合せ最適化問題が多く存在します。そのような制約付き最適化問題の解法として大関法と呼ばれる手法が知られています。大関法は、量子アニーリングやマルコフ連鎖モンテカルロ法のようなボルツマン分布からのサンプラーと勾配法を組み合わせた手法であり、サンプリングと勾配法によるボルツマン分布の更新を反復的に繰り返すアルゴリズムです。大関法によって得られる解の精度は、分布の更新の際に用いられるステップサイズと呼ばれるパラメータに大きく依存する一方、反復ごとのステップサイズの適切な調整は困難です。その問題に対処するために、本論文では深層展開と呼ばれる深層学習技術を大関法に適用しています。

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【実践編】量子アニーリングとADMMのハイブリッド方式による不等式制約への対処

解説記事「量子アニーリングとADMMのハイブリッド方式による不等式制約への対処」では、不等式制約付きの組合せ最適化問題を解くために、量子アニーリング(QA : Quantum Annealing)と ADMM(Alternating Direction Method of Multipliers)を組み合わせた手法を提案した論文を紹介しました。本記事では、そのアルゴリズムを実装し、元論文の再現実験を行います。

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量子アニーリングとADMMのハイブリッド方式による不等式制約への対処

最適化問題の中には、不等式の形で表される制約 ( = 不等式制約 ) を含む問題が多くあります。この際に従来の手法では補助変数が用いますが、多数の物理量子ビットが追加で必要となるため問題の規模が制限されてしまいます。
そこで、本論文では、交互方向乗数法 ( ADMM ) という既存のアルゴリズムと量子アニーリングを組み合わせた新たなアルゴリズムを提案しています。このアルゴリズムは補助変数を用いないため従来よりも大規模な問題を解くことが可能となります。
2 次ナップサック問題 ( QKP ) を用いて性能検証を行います。

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Vector abstract light lines wavy flowing dynamic in blue green colors isolated on black background for concept of AI technology, digital, communication, 5G, science, music

分子動力学法によるハイブリッド量子アニーリング

分子動力学法を量子アニーリングを組み合わせた古典・量子ハイブリッドの最適化手法を紹介します。そして、本手法を用いて最大カット問題とイジングスピングラス問題を解き、得られる解の精度や計算時間を古典的最適化手法 ( タブーサーチやシミュレーテッドアニーリング ) と比較します。

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Abstract musical notes background; art concepts, original 3d ren

量子アニーリングで作曲をしよう!

本論文では量子アニーリングを用いた新たな作曲手法を提案します。音楽を構成する要素をメロディ・リズム・ハーモニーの3つに分け、それぞれに対して D-Wave マシンを用いた生成方法を示します。本記事では 「 メロディ 」 の生成に関する説明を行います。

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